身体の変化、心の変化
ジムの門を叩いてから、僕の生活は一変しました。週に何度もジムへ通い、キックボクシング、ブラジリアン柔術、そしてフィジカルトレーニングに没頭する。全身が筋肉痛で悲鳴を上げる日々。しかし、その痛みは不思議と心地よかったのです。
身体は、正直でした。汗を流した分だけ、確実に変わっていく。90kgあった体重はみるみるうちに落ちていき、脂肪が筋肉に変わっていくのが実感できたのです。鏡に映る自分の姿が、昨日よりも少しだけたくましくなっている。その小さな成功体験が、失っていた自己肯定感を少しずつ取り戻させてくれました。
身体が変われば、心も変わる。僕が格闘技を通して手に入れたのは、単なる肉体的な強さだけではありませんでした。
「それは、相手の課題だ」
ジムで練習に打ち込む中で、僕は一つの重要な事実に気づきました。それは、僕の人間関係における悩みを、根底から覆すほどの大きな発見だったのです。
以前の僕は、常に他人の評価を気にしていました。「嫌われたらどうしよう」「相手はどう思っているんだろう」。その結果、人に依存し、他責思考に陥り、自分を見失っていたのです。
しかし、格闘技は違いました。スパーリングで相手に負けても、それは相手が強いか、自分の練習が足りないか、ただそれだけです。そこに、相手の機嫌や感情が入り込む余地はありません。
僕の心を解放した言葉
「もしジムで誰かに嫌われたとしても、それは相手の課題。俺には関係ない」
そう、心から思えるようになったのです。他人の感情は、その他人のもの。僕がコントロールできる問題ではありません。僕が集中すべきは、ただ昨日の自分より強くなることだけ。
この「自分軸」の確立こそが、僕が格闘技を通して手に入れた、本当の意味での「強さ」だったのかもしれません。

去る者は追わず
この気づきは、僕の恋愛観にも大きな影響を与えました。
あれほど執着していた元カノのこと。彼女にどう思われるかを常に考え、彼女の言動に一喜一憂し、振り回されていた自分。そんな過去の自分が、馬鹿らしく思えてきたのです。
もちろん、すぐに全てを吹っ切れたわけではありません。この後も、僕は新たな出会いや別れを経験し、時には過去の自分に引き戻されそうにもなります。
しかし、僕の心にはもう、決して折れることのない「自分軸」という柱が、確かに打ち立てられていたのです。
心身ともに強くなった僕が、再びマッチングアプリの世界へ。そこで出会った新たな人々、そして、僕を襲う「骨折」という大きな試練について。次回、その物語をお話しします。
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第16章:再びのマッチングアプリと、骨折という名の試練
再び、「崖っぷちのごった煮」へ ジムでのトレーニングを通して、僕は身体だけでなく、心にも「自分軸」という強い柱を打ち立てることができた。他人の評価に振り回されず、去る者は追わない。そんな、穏やかで力強 ...
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