人生再建

第9章:時給1800円のリハビリと、僕の「自主卒業」

9月 1, 2025

彼女との未来を賭けた、3つの挑戦

「将来一緒になるのであれば、3つの事を片付けてからね」

彼女から提示された条件は、僕がこれまで見て見ぬ振りをしてきた、人生の課題そのものだった。それは、彼女との未来を掴むためだけでなく、僕自身が人間として再生するための、あまりにも険しい道のりでした。

しかし、僕に迷いはありませんでした。彼女という光を失いたくない。その一心で、僕は3つの挑戦を開始したのです。

第一の条件:メンタルクリニックからの卒業

最初の課題は、僕を長年苦しめてきた「心」の問題でした。適応障害、うつ状態、そして不眠症。これらを克服し、薬に頼らない生活を取り戻す。

そのための最高の環境が、実は当時の僕には用意されていました。2020年から働いていた契約社員の職場。それは、僕にとって最高の「リハビリ施設」だったのです。

心の平穏を取り戻した、魔法の時給

時給1800円。過度なプレッシャーからの解放。

フリーランス時代の半分以下の収入。しかし、そこにはお金に変えられない価値がありました。

自宅から自転車で通える距離。面倒なノルマもない。母の面倒を見ながら、自分のペースで働ける。過度なプレッシャーから解放された僕の心は、驚くほど穏やかになっていきました。

そして何より、彼女の存在が僕を支えてくれました。彼女と付き合い始めてからの心の安定は、薬以上の効果があったのです。抗精神薬や抗不安剤はすぐに不要になり、あれほど苦しんだ不眠症も嘘のように消え、夜も自然に眠れるようになりました。

僕の「自主卒業」

心療内科への通院は、もはや「眠剤をもらうためだけ」の形式的なものになっていました。診察は5分で終わり、薬をもらって帰るだけの日々。

KAIプロフィール
カイ
「もう、薬はいらないな」。そう、自分の心と体が告げていたんだ。

2023年3月、僕は自分の意志で通院をやめました。医師の許可を得ない、いわば「自主卒業」です。長年僕を縛り付けていた「心の病」という鎖を、僕は自らの力で断ち切ったのです。

第一の条件、クリア。それは、僕が失っていた自信を少しずつ取り戻していく、再生への確かな第一歩でした。

心の平穏を取り戻した僕を待っていたのは、45歳での「正社員転職」という、あまりにも過酷な現実だった。80社以上不採用の地獄と、愛猫との別れ。次回、その全てをお話しします。

第10章:45歳の壁。愛猫を看取った日の最終面接

第二の条件:45歳の壁、終わらない面接 メンタルクリニックを「自主卒業」し、心の平穏を取り戻した僕が次に取り組んだのは、彼女から提示された第二の条件、45歳での「正社員への転職」でした。 フリーランス ...

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