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【体験談】「SESはやめとけ」は本当?絶望した40代の僕が"天国のSES"を掴んだ話

10月 7, 2025


「ses やめとけ 40代」「客先常駐 もう限界」

もし、あなたが今、この言葉で検索し、無数の「SES批判記事」の森をさまよった末に、この記事にたどり着いたのなら。きっと、出口の見えないトンネルの中で、独りもがいている最中なのではないでしょうか。スキルにならない雑務の山、プロパー社員との決して埋まらない身分の壁、いつ案件ごと切られるか分からない不安定な立場。そして、じわじわと心を蝕む、陰湿なパワハラや果てしない過重労働。

あなたの心の叫び

「40代の自分に、もう未来はない」
「SESなんて、どこへ行っても同じ地獄が待っているだけだ」

痛いほど、その絶望がわかります。なぜなら、ほんの数年前の僕が、あなたと全く同じ場所でうずくまっていたからです。「地獄のSES」のど真ん中で、僕は適応障害と重いうつ病を発症し、25年以上積み上げてきたエンジニアとしてのキャリアの全てを、諦めかけていました。

しかし、もし、僕が今、あなたにこう言ったらどう思うでしょうか?

「僕は今も、SESで働いています。フルリモートで、残業もなく、ジムに通う時間も確保できる、最高の環境で」と。

驚かれるかもしれません。この記事は、「SESは悪だ、今すぐ自社開発へ転職しろ」と声高に叫ぶ、ありきたりな転職推奨記事ではありません。そんなものは、耳にタコができるほど読んできたはずです。

これは、「地獄のSES」で心を完全に壊され、年収300万円のパートタイマーにまで落ちぶれた僕が、いかにして「天国のSES」と呼べる、かつては想像すらできなかった理想の働き方を掴み取ったのか。その天国と地獄を分けるものが一体何だったのかを、僕自身の血と涙の経験の全てを注ぎ込んで解き明かす、40代エンジニアのための、リアルなサバイバルガイドです。

「SES」という働き方そのものが、本当に悪なのでしょうか。それとも、僕たちが憎むべきは、今あなたが置かれている「劣悪な環境」だけなのでしょうか。この記事を読み終える頃、あなたは「SES」という働き方に対する見方が180度変わり、自身のキャリアを主体的に、そして戦略的に選択するための、確かな羅針盤を手にしているはずです。絶望の淵にいる、かつての僕と同じあなたへ。僕の話を、少しだけ聞いてください。

第1章:僕が心を壊した「地獄のSES」の実態|偽装請負とパワハラの全記録

地獄のSESで疲弊する40代男性

僕がなぜ「ses やめとけ」という言葉に、誰よりも深く頷けるのか。その理由をお話しする前に、僕が経験した「地獄」について、少しだけ聞いてください。あれは、僕がフリーランスのSEとして、ある企業のシステム開発に常駐していた時のことです。40代を目前にし、年齢的な焦りを感じながらも、必死に日々の業務に食らいついていました。しかし、その現場は、僕が25年以上のキャリアの中で経験した、最悪の環境でした。

人格を否定され続けたパワハラの日々

まず、僕の心を最初に蝕んだのは、特定のプロパー社員から受けた、執拗なパワハラです。毎朝の朝礼で、些細なミスを針小棒大に指摘され、全員の前で吊し上げられるのは日常茶飯事。「こんなことも出来ないのか」「給料泥棒」といった人格を否定する罵声が、静かなフロアに響き渡りました。それは、僕という人間から、少しずつ尊厳を削り取っていく、陰湿で、しかし確実な精神的殺人でした。

スキルは錆びつき、情報は遮断される「偽装請負」という闇

さらに僕を絶望させたのが、「偽装請負」としか言いようのない、無法地帯な指揮命令系統でした。契約上、僕に指示を出せる人間は決まっているはずなのに、現場では誰彼構わず、まるで自分の部下のように僕に仕事を押し付けてきました。重要な会議には一切呼ばれず、プロジェクトの情報は常に又聞き。僕たちは、ただ言われたことをこなすだけの「駒」であり、共にプロジェクトを成功に導く「仲間」ではありませんでした。この完全な疎外感は、僕のエンジニアとしてのプライドを、木っ端微塵に打ち砕きました。

そして、その結果として訪れるのが、スキルの陳腐化という、エンジニアにとっての「死」です。新しい技術を学ぶ機会など一切与えられず、ひたすらレガシーシステムの保守と、誰もやりたがらないテスト作業の繰り返し。僕のスキルセットは、日に日に時代遅れになっていき、市場価値が暴落していくのを、ただ指をくわえて見ているしかありませんでした。

KAIプロフィール
カイ

心が、じわじわと殺されていく、あの感覚。そして2016年2月、僕はついに心療内科の扉を叩き、「適応障害」と「重度のうつ病」という診断を受けました。PCの前に座ることすらできなくなり、僕のエンジニア生命は、ここで一度、完全に絶たれたのです。

これが、僕が経験した、紛れもない「地獄」です。多くの40代が「SESをやめたい」と心の底から叫ぶ理由は、まさにこの地獄にあるのだと、僕は身をもって知りました。

僕のフリーランス時代の全記録
フリーランスSEの天国と地獄|僕の10年間の全記録

これは、あなたが決して見てはいけない「地獄」の記録かもしれない 「会社を辞めて、自由に働きたい」「実力さえあれば、会社員時代より高収入を得られる」 フリーランスという言葉には、そんな輝かしいイメージが ...

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第2章:45歳の現実。「社内SE特化エージェント」を使っても、自社開発は全滅だった


あの地獄のSES現場で心を壊し、僕は一度、完全にキャリアの表舞台から降りました。しかし、人生を再建するためには、再び安定した収入を得る必要がありました。うつ病を克服し、45歳になった僕が再起を懸けた転職活動で目指したのは、ただ一つの場所でした。それは、「自社サービス」を持つ企業の「社内SE」という、安定したポジションです。

僕が頼ったのは「社内SE特化」の転職エージェントだった

もう二度と、客先の都合で自分のキャリアが左右されるような働き方はしたくない。会社の歯車としてでもいい、一つのプロダクトに腰を据えて関わりたい。その一心で、僕は一般的な転職エージェントではなく、アイムファクトリー社が提供するような「社内SE」の求人に特化した、専門のエージェントの門を叩きました。もう二度と客先常駐はごめんだ、という強い意志の表れでした。

それでも届くお祈りメール。「45歳の壁」と「スキルの溝」という現実

エージェントは、僕の希望通り、社内SEの求人ばかりを紹介してくれました。SES案件は、僕の希望リストから完全に除外されていました。しかし、現実は、僕が思うよりもずっと残酷でした。年齢は45歳、もうすぐ46歳になる年。長いブランクがあり、うつ病の既往歴もある。そして何より、僕のキャリアのほとんどは、様々な現場を転々とするSESとしての経験でした。自社サービスの開発・運用経験は、ほとんどありません。

結果は、惨憺たるものでした。書類選考で落とされること数十社。なんとか面接にこぎつけても、最終面接で「お祈りメール」が届く日々が続きました。面接官の言葉の端々から、「君のSES経験では、うちのプロダクト開発にはちょっと…」という、見えない壁を感じずにはいられませんでした。社内SE特化のエージェントという武器を使ってもなお、僕の市場価値は、自社開発企業が求めるレベルには達していなかったのです。

「結局SESか…」自社サービスも持つSierからの、唯一の内定

そして、運命の日が訪れます。最終的に、唯一僕に内定通知書を出してくれたのは、SES事業を主軸としつつ、自社サービスも手掛けているという、中堅どころのSierでした。提示された年収は、希望通り。しかし、僕に与えられたミッションは、自社サービスの開発ではなく、「親会社のシステム開発」という名の、客先常駐案件でした。

KAIプロフィール
カイ

内定通知書を握りしめ、僕は一人、夜の部屋で天を仰ぎました。「結局、SESか…」。あれだけの地獄を味わい、必死で社内SEを目指したのに、僕が戻る場所は、またあの不安定で、尊厳を削られる世界なのか。僕の40代は、ここからまた、暗闇が始まるのか。その夜、僕の心は、希望よりも、遥かに重い絶望に沈んでいました。

第3章:予期せぬ「天国のSES」|フルリモートで残業ゼロの“当たり案件”は実在した

天国のSESで穏やかに働く40代男性

「結局SESか…」という絶望を胸に、僕は2024年1月、46歳で新しい会社でのキャリアをスタートさせました。正直、最初の数ヶ月は恐怖しかありませんでした。「いつ、あの地獄が再び始まるのか」と、常に身構えていました。しかし、その予想は、良い意味で、そして劇的に裏切られることになります。

僕がアサインされた親会社のシステム開発案件。それは、僕がかつて経験した地獄とは、まるで正反対の「天国」と呼ぶにふさわしい場所だったのです。

これが僕の経験している「天国」

  • 完全なフルリモート:通勤時間はゼロ。自分の裁量で仕事を進め、集中力が切れたら少し休憩する。そんな人間らしい働き方が可能です。
  • 尊重されるプロの仕事:スキルを正当に評価され、プロとして尊重される。理不尽な指示やパワハラは一切なく、むしろ「いつもありがとうございます」と感謝される毎日。
  • 完璧なライフワークバランス:残業はほぼゼロ。17時半にはPCを閉じ、平日の夕方からジムで汗を流し、自分の時間を満喫できる。

そして何より、僕を驚かせたのは、現場のカルチャーでした。かつてのような人格否定のパワハラは一切なく、僕の25年以上の経験は「プロの仕事」として正当に評価され、尊重されました。理不尽な指示や契約外の業務依頼もなく、むしろチャットでは「カイさん、いつもありがとうございます」という感謝の言葉が飛び交う毎日。僕は、自分が「駒」ではなく、一人の「プロフェッショナル」として扱われていることを、日々実感することができました。

その結果、僕の生活は一変しました。残業はほぼゼロ。毎日17時半にはPCを閉じることができます。そして、業務が終わればすぐに支度をして、近所のジムへ向かう。キックボクシングと柔術で汗を流し、心と身体をリフレッシュする。そんな、うつ病で苦しんでいた頃には、夢のまた夢だった完璧なライフワークバランスが、そこにはありました。

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「本当に、同じSESという働き方なのか?」

僕は衝撃を受けました。そして、確信したのです。「SES」という“働き方”そのものが、絶対的な悪なのではない。世間で言われる「SESはやめとけ」は、半分は正しく、半分は間違っているのだ、と。会社選びと案件選び、そして何より、自分がキャリアに何を求めるか。その戦略こそが、天国と地獄を分ける、たった一つの境界線だったのです。上昇志向があまり高くない今の僕にとって、この穏やかな環境は、社会復帰を果たす上で、まさに最高の「当たり案件」でした。

第4章:天国と地獄の境界線はどこ?40代が「SES優良企業」を見分ける3つの鉄則

天国と地獄の境界線

僕が経験した「地獄」と「天国」。その境界線は、一体どこにあるのでしょうか。なぜ、同じSESという働き方なのに、ここまで環境が激変したのか。地獄の経験から学び、天国を掴んだ今だからこそ言える、40代の私たちが「SES優良企業」を見分けるための、3つの鉄則をお話しします。

鉄則①:エンジニアを「単価(モノ)」ではなく「人財(ヒト)」として見ているか

地獄の会社は、あなたを単なる「月額〇〇万円」という商品としか見ていません。スキルシートを都合よく書き換え、とにかく現場に押し込み、差額を抜くことだけが彼らの目的です。あなたのキャリアや精神状態など、彼らの関心事ではありません。

一方、天国の会社は、あなたを自社の「人財」だと考えています。あなたのスキルや経験が、クライアントと自社の双方にとってプラスになる案件を、真剣に探してくれます。そして何より、現場でパワハラなどのトラブルが起きた際、営業担当がすぐに飛んできて、文字通り「盾」となってあなたを守ってくれます。この違いは、面接で以下の質問をぶつけることで、簡単に見抜くことができます。

面接で必ず聞くべき魔法の質問

  • 「営業担当の方は、どのくらいの頻度でエンジニアと面談していますか?」
  • 「現場でトラブルがあった際、過去にどのような対応をされましたか?」
  • 「エンジニアのスキルアップのために、会社としてどのような支援制度がありますか?」

答えに詰まったり、曖昧な返事しかできない会社は、間違いなく「地獄」への入り口です。

鉄則②:契約内容が「奴隷契約」になっていないか、血眼で確認する

僕が心を壊した地獄の現場は、今思えば典型的な「偽装請負」でした。契約上の指揮命令者が曖昧で、現場のプロパー社員が、まるで自分の部下のように、あなたに契約外の業務を平気で押し付けてくる。そんな環境は、100%危険です。

天国の契約は、業務範囲、責任者、指揮命令系統が、一言一句、明確に定義されています。あなたはクライアントと「対等なビジネスパートナー」として、契約に基づいた業務をプロとして遂行するのです。契約書に少しでも曖昧な点があれば、納得がいくまで質問し、修正を依頼する。この一手間を惜しむと、後で必ず「言った、言わない」の地獄を見ることになります。

鉄則③:あなたの「未来」に投資してくれる会社か、見極める

地獄の会社は、あなたに新しいスキルを学ばせる気など毛頭ありません。今あなたが持っているスキルを、安く、長く、しゃぶり尽くすことしか考えていません。40代のエンジニアにとって、これは緩やかな「死」を意味します。

一方、天国の会社は、あなたの成長が、自社の利益に繋がることを理解しています。資格取得支援制度があったり、新しい技術の学習を奨励してくれたりする。それは、会社があなたを「使い捨ての駒」ではなく、長期的な「投資対象」と見ている、何よりの証拠です。この3つの鉄則を羅針盤にすれば、あなたが「地獄」に足を踏み入れる可能性を、限りなくゼロに近づけることができるはずです。

まとめ:「SESから逃げる」のではなく、「優良SESを使いこなす」という選択肢

新しい道を選ぶ40代男性

もしあなたが今、「SESをやめたい」と本気で思っているなら、僕はその決断を止めません。かつての僕がそうだったように、その「地獄」から一刻も早く脱出することが、あなたの心とキャリアを守るための、唯一最善の選択である場合も多いでしょう。

しかし、この記事を読んで、ほんの少しでも「もしかしたら」と感じてくれたのなら、一度だけ立ち止まって、あなたの心に問いかけてみてほしいのです。

あなたが本当に憎んでいるのは、「SES」という働き方そのものですか?
それとも、今あなたが置かれている「劣悪な環境」ですか?

僕が経験したように、SESには地獄もあれば、天国もあります。そして、そのどちらを選ぶかは、決して運や「案件ガチャ」の結果ではありません。あなたの知識と、戦略と、そしてほんの少しの勇気次第で、未来は大きく変えることができるのです。

特に、僕たち40代のエンジニアにとって、「SES」は必ずしも悪ではありません。ガツガツとした上昇志向よりも、安定したワークライフバランスを重視するステージにいるのなら、「優良SES」は、あなたの人生を豊かにするための、極めて戦略的な「武器」になり得ます。

「SESから逃げる」という選択肢だけでなく、「優良SESを賢く使いこなす」という、新しい選択肢を、あなたのキャリアの羅針盤に加えてみてください。そのためには、あなたの価値を正しく理解し、共に戦ってくれる「パートナー」としての転職エージェントを見つけることが、何よりも重要になります。

この記事が、あなたの長いトンネルの出口を照らす、一筋の光となることを、心から願っています。あなたのエンジニア人生は、まだ、何も終わっていません。

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